2009年12月30日

貞光工、花園年越しはならず

今日は東大阪の近鉄花園ラグビー場へ全国高校ラグビー大会を見に行った。
ほぼ無風で、陽射しもあるので、この時期の花園にしてはかなり暖かかった。

近鉄花園ラグビー場の正面入り口

今日は大会3日目。2回戦の16試合が3つのグラウンドに分かれて行われる。
目当ての徳島県代表・貞光工業高の試合会場が第三グラウンドだったので、
私は朝から第三グラウンドで行われる6試合をすべて見る予定にしていた。

東大阪市花園公園多目的競技場(花園第三グラウンド)

ところが第一試合に登場予定だった光泉高(滋賀)は選手がノロウイルスに
集団感染したため出場を辞退し、不戦敗により第一試合は行われなかった。
光泉はせっかく花園で初勝利を挙げてシード校への挑戦権を獲得したのに
全く気の毒としか言いようがない。

光泉の出場辞退を告げる貼り紙

仕方がないので、スタジアム前の広場で出場校を紹介する展示を眺めたり、
東大阪市のマスコット「トライくん」の写真を撮ったりした後、第二グラウンドで
黒沢尻工業高(岩手)と北見北斗高(北海道)の試合を少しだけ観戦したが、
ちょうど黒沢尻工がチャンスを迎えていた。

出場校の紹介(貞光工) 東大阪市のマスコット「トライくん」 北見北斗陣内へ攻め込む黒沢尻工

第三グラウンドの第二試合は佐賀工業高対茗溪学園高(茨城)の好カード。
FW戦を得意とする佐賀工と、バックス陣の走力で勝負する茗溪の対決だ。
このカード、実は前回、前々回に続いて3年連続の対戦となる。過去2年は
いずれも引き分けに終わり、抽選の結果、佐賀工が次の試合へと進んだ。
今回もさっそく2回戦で当たるとは、何という因縁だろうか。

前半の立ち上がりは互角で、一進一退の攻防が続いたが、茗溪は21分に
相手の反則に乗じて攻め込み、ゴール前の密集からサイドを突いて先制の
トライを決めた。茗溪はさらに前半の終わり頃にも相手の反則を足掛かりに
攻め込んだが、ここは佐賀工がよく守った。

ラインアウトの競り合い

後半も立ち上がりは互角だったが、佐賀工は13分、相手のパスミスから
敵陣深くへ攻め込むと、ラインアウトからモールで前進してトライを決め、
5-5の同点とした。さらに19分には、右寄りのかなり距離のある位置から
PGを決めて8-5と逆転に成功した。

その後も佐賀工が敵陣深くまで攻め込み、残された時間は1分を切った。
しかしそこから茗溪が意地を見せ、ボールを奪い返して逆襲を開始すると、
プレーを切らずに敵陣深くまでボールを運んだ。ゴールまであと1メートル。
しかも佐賀工は反則を繰り返して2人がシンビンになる絶体絶命のピンチ。

茗溪はロスタイムに入って2回ほどゴール正面でペナルティをもらったが、
PGを決めても同点止まりで抽選になってしまうため、トライにこだわって
攻め続けた。しかし、ロスタイムも5分を経過したところでついにボールを
奪われてタッチに蹴り出され、その直後、無情のノーサイドの笛が鳴った。
佐賀工が8-5で勝ったが、どちらが勝ってもおかしくない好試合だった。

逆転トライへあと一歩まで迫る茗溪

余談だが、佐賀工はベンチから数字を書いたボードでサインを送っていた。
アメリカンフットボールではよく見るが、ラグビーではなかなか珍しい。

ボードでサインを送る佐賀工ベンチ

第三試合は名古屋市立西陵高(愛知)対國學院大学久我山高(東京)。
全国優勝の経験を持つ名門同士が激突する、これまた好カードだ。

前半の立ち上がりは西陵が押していたが、久我山はターンオーバーから
一気に攻め込むと、11分にバックスが連続突破して先制トライを決めた。
久我山は17分にもパスをきれいに繋いでトライを決め、10-0で前半終了。

ラインアウトの攻防

しかしその後は西陵がよく守って互角の展開に持ち込み、後半22分に
自陣からパスをつないで最後はCTB玉岡が左中間にトライを決めると、
直後のコンバージョンゴールも決めて、7-10と3点差まで詰め寄った。
西陵はさらに逆転を狙ったが、いざボールを奪って攻撃しようとすると
そのたびに反則で久我山にボールを返してしまい、7-10でノーサイド。
力の差はさほどなかったが、ミスの少なさで久我山が3回戦へ進んだ。

第四試合は大阪朝鮮高級学校対新潟工業高。
前半はミスの多い新潟工を大阪朝鮮が圧倒し、3分、7分、12分、17分、
23分、そしてロスタイム1分にもトライを決めて38-0と大きくリードした。
後半は新潟工も立て直して互角に戦ったが、大阪朝鮮は20分、27分に
トライを決めて突き放し、結局、50-0の完封勝利を飾った。

ラインアウトの攻防

地元・東大阪の大阪朝鮮が登場したこの試合は、観客が多すぎたため
途中からトラックの一部が開放されたが、ゴール裏のカメラマンエリアに
一般の観客が座ったり、ホームチームの大阪朝鮮を応援する横断幕が
なぜかアウェイ側のスタンドに掲出されていたり、運営がいまいちだった。

トラックが開放され、ゴール裏には立ち見客も 新潟工ベンチの後ろに掲げられた横断幕

余談だが、大阪朝鮮の応援団がトラックまで出ていって応援を始めた際、
選手の一人が大声で「相手ボールのときに応援してください」と応援団に
注文をつけていたのが興味深かった。マイボールのときに応援されると、
サインなどの指示が聞こえなくなる、ということだったのかもしれない。

応援リーダーがハングルのボードを掲げる

第五試合は高鍋高(宮崎)対貞光工。いよいよ今日のメインイベントだ。
しかしいきなり前半開始24秒に高鍋のバックスに右サイドを突破されて
ノーホイッスルトライを奪われてしまった。

貞光工も4分に相手の反則からラインアウトのボールをモールで運ぶと、
SO石川が持ち出して最後はゴールの下へCTB大下がトライを決めた。
石川のゴールも決まり、貞光工は7-7の同点に追いついた。

しかしその後は高鍋のバックスに翻弄されて10分、12分、21分、24分に
立て続けにトライを奪われ、あっという間に7-31とリードされてしまった。
貞光工はFW戦で優位に立ってじわじわと攻め込んでは相手バックスに
一気に走られてトライを奪われるという悪い流れを断ち切れない。

密集サイドを突進する貞光工

後半も同様の展開が続き、貞光工は10分、22分にトライを奪われて7-43と
差を広げられた。ボールが止まっているときは強いが、動かされると簡単に
突破されてしまう。それでも、ロスタイムに入ってラインアウトからモールを
押し込み、意地のトライを返した。結局、12-43で試合終了。

後半ロスタイムに貞光工が意地のトライ ファイナルスコア

FWをレベルアップしたら、今度はバックスの強化という課題を与えられた。
なかなか全国の壁は厚い。ただ、2年連続で2回戦へ進出したのは見事だ。
胸を張って徳島へ帰ってきてほしい。
貞光工、16強ならず 響いた前半の大量失点

第六試合は常翔学園高(大阪)対尾道高(広島)。
午後3時を過ぎて陽が傾き始め、曇り空になるとかなり寒くなってきた。

前半から常翔が攻め込み、7分、23分にトライを決めて12-0とリードしたが、
尾道もよく耐えて最小限の失点でしのいだ。そして前半終了間際に逆襲に
転じたが、ゴール前まで攻め込みながらあと一歩届かなかった。

ラインアウトの攻防

後半も立ち上がりは常翔が攻め込んだが、尾道はよく耐えて反則を誘った。
その後は逆に尾道がFW戦で押し込んだが、常翔もゴールライン際で粘る。
しかしついに16分、尾道は左へトライを決めて5-12と7点差まで詰め寄った。
尾道はさらにFWが執拗に縦を突き、同点トライを狙ったが、肝心なところで
ペナルティを犯してボールを失い、そのままノーサイド。後半は常翔を0点に
抑えた尾道の健闘が光った。


posted by ナカヲ at 20:43| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | Rugby Football | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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