堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンターは、広大な敷地の中に14面ものサッカーのピッチと8面のフットサルコートを備えており、ひと通り見て回るだけでも30分はかかる。
せっかくなので、すべてのピッチを紹介していきたい。まずは入口に近い方から、照明設備のない人工芝フィールドS13、S12、S11が並んでいる。今日は少年サッカーが行われていた。
人工芝フィールドS13〜S11のゴール裏には、申し訳程度の細い屋根のついた高さのない観覧席が設置されていた(他のフィールドのゴール裏はベンチのみだ)。
その西隣には屋根のないフットサルフィールドが5面(F4〜F8)、さらに屋根つきのフットサルフィールドが3面(F1〜F3)、並んでいる。フットサルフィールドはすべて照明付きだ。
そのひとつ北の列には、やはり照明設備のない人工芝フィールドS10、S9、S8が並んでいる。こちらでは大人のサッカー(カテゴリは不明だが)が行われていた。
その西隣には照明設備を備えた人工芝フィールドS7、S6が並んでおり、今日は大阪社会人リーグ1部の試合が行われていた。
さらにその西隣にはロータリーと天然芝の張られたセンター広場があり、ロータリーの向こうにはクラブハウスが建っている。
クラブハウスの中には、現在南アフリカで開催中のFIFAワールドカップで素晴らしい活躍を見せた日本代表チームに関連した装飾などが施されていた。
そしてクラブハウスに隣接する形で、その奥には本格的な観戦用スタンドを備えた天然芝のメインフィールドS1があり、今日はここで総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの1回戦が行われる。
一番北側の列には、トラック付きの人工芝フィールドがある。サッカーにトラック付きのフィールドが必要なのかは疑問だが、Jヴィレッジにもあったので、たぶん意味があるのだろう。
その西隣には天然芝フィールドが4面(S2〜S5)、並んでいる。人工芝フィールドはすべて隣のフィールドとはネットで仕切られていたが、天然芝フィールドは4面ぶち抜きだ。一番東端のS5ではセレッソ大阪の下部組織が試合を行っていた。
一方、西寄りの2面(S2〜S3)ではシニア年代の試合が行われていた。これだけさまざまな年代のサッカープレイヤーが同じ施設内で同時にボールを追いかけているという、サッカー関係者にとっては夢のような施設だ。
さて、今日の最初のお目当ては人工芝フィールドS7とS6で行われている大阪社会人リーグ1部の第6節だ。まずはS7で岸和田クラブ対履正社FCを観戦。岸和田クラブは昨年の同リーグで2位に入り、関西府県リーグ決勝大会の準決勝まで勝ち進んだが、関学クラブに敗れて関西リーグには上がれなかった。対する履正社FCは履正社医療スポーツ専門学校のサッカー部で、2006〜2008年には関西リーグ2部にも所属したことのある強豪だ。
岸和田クラブのスタメンは以下の通り。
GKは1番。DFは右から21番、18番、13番、16番。MFは右から24番、7番、4番、17番。FWは19番と11番。
対する履正社FCのスタメンは以下の通り。
GKは1番。DFは右から30番、15番、7番、21番。MFは右から18番、12番、23番、9番。FWは20番と8番。
ゴール裏とメインスタンドにあたる側のタッチライン際(バックスタンドにあたる側は隣のフィールドとネットを挟んで隣接しているので入れない)にベンチが置かれており、ネット越しとはいえ、ピッチに近い位置で観戦することができる。ただ、強い陽射しをさえぎるものがなく、かなり日焼けしてしまった。
前半の立ち上がりは互角だったが、履正社がキャプテンのMF8番を軸に攻撃の形を作れているのに対して、岸和田はあまり有効な攻撃を仕掛けられない。履正社は4分、ロングボールに抜け出したFW20番が右クロスを送り、ゴール正面で8番が合わせて先制した。13分には8番の縦パスを受けた20番が正面からドリブルを仕掛け、岸和田のDFに引っ掛けられてボールを失いかけたものの、戻って拾い直してシュートを放ったが、GK1番の正面を突いた。
さらに17分には8番のスルーパスにMF12番が右サイドへ抜け出し、ドリブルで中へ入り込んでゴール正面の8番へパス。パスを受けた8番はゴール前に抜け出してシュートを放ったが、これはGK1番にセーブされた。
その後は次第に岸和田がボールを持つ時間が増えてきたが、決定機は作れない。履正社は29分、正面右寄りでMF23番が倒されて得たFKを8番が直接狙ったが、クロスバーを直撃し、さらに跳ね返りをつないで再び8番が正面からフリーでシュートを放ったが、GK1番のセーブに阻まれた。
岸和田は33分、MF17番の左クロスがファーサイドへ流れ、これにMF24番が合わせたが、クロスバーを大きく越えてしまった。逆に履正社は38分、相手のパスミスを奪った12番が正面右寄りをドリブルで攻め上がり、右サイドをオーバーラップしてきたDF30番へパス。そして30番が送った右クロスにファーサイドの20番が頭で合わせたが、GKの正面へ。
しかし40分、履正社は8番が左サイドから中央へパスを送ると、そこへ12番がフリーで走り込み、正面から豪快なミドルシュートを叩き込んで2-0とリードを広げた。そのまま前半終了。履正社はキャプテンの8番が攻撃の起点として大活躍している。
後半に入り、履正社は開始55秒、ロングボールに抜け出したMF9番からのパスを正面で受けた30番がシュートを放ったが、GK1番にセーブされた。逆に岸和田は2分、17番が左寄りをドリブルで攻め上がり、そのままゴール右隅へグラウンダーのシュートを決めて1点差に迫った。その後まもなくして風に涼しさが混じるようになり、やがてぽつぽつと雨が降ってきた。
1点差に迫られた履正社は13分、ゴール左の混戦からFW9番が押し込んで再びリードを2点に広げた。岸和田も15分、MF7番が正面右寄りからグラウンダーのミドルシュートを放ったが、わずかにポストの左へ外れた。その後は履正社が決定機こそ作れなかったものの押し気味に試合を進め、そのまま3-1で逃げ切った。
引き続き、すぐ隣の人工芝フィールドS6へ移動して同リーグのFC大阪対大阪ガスを観戦。FC大阪は昨年の大阪府リーグ1部で優勝し、関西府県リーグ決勝大会の準決勝まで勝ち進んだが、PK合戦に泣いて関西リーグには上がれなかった。雪辱を期す今シーズンはここまで全試合で3点以上の大差をつけて勝ち、圧倒的な強さで首位を走っている。
ヴォルティスのサポーターには元ヴォルティスのMF高橋健史とMF岡本竜之介が在籍しているといえば興味を持ってもらえるかもしれない。いつもは高橋健がスタメンで、岡本は途中出場することが多いのだが、今日は二人ともスタメン入り。
FC大阪のスタメンは以下の通り。
GKは近藤。DFは右から下田、玉置蓮、山本悟、山本郁。MFは右から辻村、金東秀、岡本、高橋健。FWは栢木と塚田。
対する大阪ガスのスタメンは以下の通り。
GKは17番。DFは右から22番、14番、4番。MFは右から25番、9番、16番、11番。FWは右から13番、3番、10番。
前半はFC大阪が一方的に攻め込み、まずは6分、MF金東秀のロングボールにMF辻村が裏へ抜け出すと、GKとの一対一をゴール右隅へ決めてあっさりと先制した。11分にはFW塚田が正面からシュートを2本、立て続けに放ったが、いずれもGK17番に止められた。21分にはDF下田の右クロスにニアサイドで辻村が合わせたが、クロスバーの上へ。
28分には塚田が右寄りへ抜け出してフリーでシュートを放ったが、GK17番にセーブされた。しかし同じく28分、金東秀、塚田とつないでスルーパスに裏へ抜け出したFW栢木が、GKとの一対一をゴール左隅へ決めて、今度こそ2点目を奪った。
さらに34分にはMF岡本が中央から左サイドへロングパスを送ると、これに反応した栢木が左サイドへ抜け出し、左クロスにMF高橋健が正面で合わせてゴール左隅へ3点目を決めた。35分には塚田のスルーパスに栢木が裏へ抜け出したが、GK17番がよく飛び出してセーブした。結局、FC大阪が3-0とリードして40分ハーフの前半を終えた。
後半は大阪ガスも反撃し、何度かFC大阪ゴールを脅かす。9分にはMF25番が右サイドをドリブルで抜け出してシュートを放ったが、右サイドネットへ。しかしFC大阪は11分、下田が右サイドを駆け上がってシュートを放ち、GK17番がセーブしたこぼれ球をファーサイドのDF山本悟が押し込んで4点目を挙げた。
13分には金東秀の左CKにファーサイドの塚田が頭で合わせたが、惜しくも右ポストに弾かれた。しかし16分、岡本のパスから正面で相手のクリアボールを拾った高橋健がゴール右隅へ5点目を決めた。17分にはロングボールに塚田が正面左寄りへ抜け出してGKと一対一になったが、シュートはGK17番にセーブされた。
18分には岡本が左サイドから送ったアーリークロスをファーサイドで受けた辻村がゴール右隅へ6点目を決めた。さらに19分にはMF玉置慎の左クロスにファーサイドの塚田が頭で合わせて7点目。大阪ガスの選手たちはすっかり集中力が切れてしまった。
7-0とリードしたFC大阪は、その直後にMF高橋健をベンチに下げるなど、余裕の選手交代で控え選手たちに出場機会を与える。しかし逆に大阪ガスが反撃に転じ、33分にはFW3番が正面からシュートを放ったが、これはクロスバーを越えた。それでも39分、大阪ガスはFW20番の左CKに正面で3番が合わせて意地の1点を返した。
結局、FC大阪が7-1で勝って開幕からの連勝を6に伸ばした。FC大阪としては、7点取れたのは良かったと思うが、終盤に1点を返されたのは反省材料だろう。岡本はゴールこそなかったものの、攻撃の起点としてよく得点に絡んでいた。また、守備でも危ない場面でよく戻ってクリアするなど、いいプレーが目立った。一方、高橋健は左サイドへ行ったり右サイドに回ったりと柔軟にポジションを変えながら攻撃に絡み、きっちりと2ゴールを決めた。2人とも関西リーグ昇格へ向けてチームを引っ張っていってほしいものだ。
◎大阪社会人リーグ1部第6節 2010年7月4日11時25分キックオフ
(堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンター人工芝フィールドS7)
=40分ハーフ
岸和田クラブ 3(2−0)1 履正社FC
(1−1)
得点:岸=17番(42分)
履=8番(4分)、12番(40分)、9番(53分)
(岸和田クラブ)
GK 1番
DF 21番(→54分、22番)
18番(→31分、14番)
13番
16番
MF 24番(→65分、9番)
7番
4番
17番
FW 19番(→HT、6番)
11番
(履正社FC)
GK 1番
DF 30番(→79分、14番)
15番
7番
21番
MF 18番
12番(→74分、25番)
23番
9番(→60分、24番)
FW 20番(→HT、29番)
8番
◎大阪社会人リーグ1部第6節 2010年7月4日13時20分キックオフ
(堺市立サッカー・ナショナルトレーニングセンター人工芝フィールドS6)
=40分ハーフ
FC大阪 7(3−0)1 大阪ガス
(4−1)
得点:F=辻村(6分、58分)、栢木(28分)、高橋健(34分、56分)、
山本悟(51分)、塚田(59分)
ガ=3番(79分)
(FC大阪)
GK 近藤1
DF 下田2
山本悟3
玉置蓮19
山本郁23(→HT、池松24)
MF 辻村18
岡本14
金東秀15(→66分、岡崎4)
高橋健10(→59分、高橋亮6)
FW 塚田22(→60分、アラン29)
栢木9(→HT、玉置慎7)
(大阪ガス)
GK 17番
DF 22番
14番
4番
MF 9番
16番(→61分、29番)
25番
11番
FW 13番
3番
10番(→58分、20番)



