2010年12月23日

FC大阪、今年もPK戦に泣く

今日は神戸総合運動公園陸上競技場(ユニバー記念競技場)で関西府県リーグ決勝大会の準決勝を観戦。朝からいい天気で、この時期にしては暖かいが、太陽が陰るとやや寒い。

関西府県リーグ決勝大会は関西6府県リーグから関西リーグ2部への昇格をかけた大会で、優勝チームは自動昇格、準優勝チームは関西リーグ2部の7位との入れ替え戦へ進む(関西リーグ8位は自動降格)。つまり、今日の準決勝は負けたら終わりの厳しい一発勝負だ。

今シーズン、準決勝へ勝ち上がってきたのは、大阪リーグ1位のFC大阪、同2位のOsaka Korean Football Club(OKFC)、兵庫県リーグ1位のヤンマー尼崎、そして和歌山県リーグ1位のアルテリーヴォ和歌山。ちなみにFC大阪とヤンマー尼崎は昨シーズンのこの大会のグループリーグで対戦し、その時はFC大阪が2-1で勝った(その試合は私も観戦していた)。

総合運動公園のインフォメーションボードには「県社会人トーナメント(サッカー)」と書かれていた。ぎりぎり合っているような、やっぱり違うような、微妙な表現だ。昨年は「社会人府県リーグサッカー決勝」と書かれていたが、そちらの方がまだ伝わりやすい気がする。

総合運動公園のインフォメーションボード

さて、第一試合はヤンマー尼崎対OKFC。ヤンマー尼崎はその名の通り、ヤンマーの尼崎事業所のクラブ、対するOKFCは「Osaka Korean Football Club」の名前が示す通り、在日朝鮮人を中心とした大阪のクラブだ。

尼崎のスタメンは以下の通り。
GKは北迫。DFは右から中井、井野、良川、藤原。MFは右から岩間、小田、内野、青山。FWは永川と田中。
尼崎の背番号は、緑のユニフォームに黒文字で書かれており、非常に判読しづらい。

対するOKFCのスタメンは以下の通り。
GKは金大。DFは右から金裕士、池端、金俊和、金政秀。MFは右から井谷、趙栄基、和田、梁泰雄。FWはトップ下に趙尚熙、ワントップに中谷。

前半の立ち上がりはまずヤンマーがチャンスをつかみ、6分にFW永川が正面右寄りへ抜け出してシュートを放ったが、GK金大の正面へ。その後はOKFCが押し気味に試合を進め、8分には右寄りで得たFKをMF趙栄基がゴール前へ蹴り込み、正面でMF梁泰雄が頭で合わせたが、GK北迫の正面を突いた。

右サイドで突破を図るヤンマーFW永川

さらにOKFCは9分、自陣から大きくクリアしたボールが相手の最終ラインの裏に入ると、梁泰雄がタイミングよく走り込んで抜け出し、GKとの一対一から先制のゴールを決めた。OKFCはその後も優位に試合を進めるが、たびたびオフサイドトラップにかかり、なかなか追加点を奪えない。

対するヤンマーも24分、スルーパスに裏へ抜け出してGKと一対一のチャンスを迎えたが、シュートを打つタイミングを逃し、最後はゴールまで戻った相手DFにシュートをクリアされた。ヤンマーはさらに30分、FW田中が正面右寄りへ抜け出してフリーでシュートを放ったが、ポストの右へ外れた。田中は35分にも正面やや左寄りからシュートを放ったが、GK金大の正面を突いた。

そして前半終了間際の40分、OKFCは正面右寄りでパスを受けた選手がフリーでシュートを放ったが、これもポストの右へ外れ、どうしても2点目が奪えない。結局、OKFCが1-0とリードして前半を折り返した。

後半の反撃へ向けて円陣を組むヤンマー

後半の立ち上がりは1点を追うヤンマーが反撃に転じ、まずは開始57秒、永川のパスをフリーで受けたMF岩間がミドルシュートを放ったが、クロスバーを越えた。ヤンマーは5分にも田中のパスを受けた岩間が右寄りからフリーでシュートを放ったが、これもクロスバーの上へ。

OKFCも7分、DF金裕士が相手と競り合いながら正面右寄りの裏のスペースへ抜け出したが、シュートは力なくGK北迫にキャッチされた。ヤンマーはさらに18分、田中の負傷で一人少ない状況にもかかわらず果敢に攻め込み、永川の左クロスに正面で岩間が合わせたが、GK金大にセーブされ、高く跳ね上がったボールもGK金大がキャッチ。

ヤンマーの攻勢をしのいだOKFCは20分、カウンターから趙栄基のスルーパスに反応したFW金元気が左寄りの裏へ抜け出して中へ折り返すと、正面やや左寄りへ走り込んだ趙栄基がシュートを叩き込んで貴重な追加点を奪った。

ゴールを決めたOKFCのMF趙栄基

その後も追いかけるヤンマーが攻勢をかけたが、OKFCもしっかりと跳ね返してヤンマーに決定機を作らせない。OKFCは30分、自陣からのロングパスに反応した金元気が裏へ抜け出したが、正面右寄りでGKと一対一になって放ったシュートはGK北迫の正面を突いた。

さらにOKFCは40分にもゴール前でのパス回しからFW趙尚熙が右サイドでボールをキープし、正面でパスを受けた趙栄基がフリーでシュートを放ったが、これもGK北迫の正面を突いてゴールはならず。しかし、OKFCはロスタイムのヤンマーの猛攻をしっかりとしのぎ切り、2-0のまま試合終了。OKFCが完封勝利で来年1月の決勝戦へコマを進めた。

余談だが、試合中に足を攣って倒れたOKFCの選手を見て、何と相手のヤンマーの選手が足の筋肉を伸ばす処置を施すという珍しいシーンもあった。

相手の足の筋肉を伸ばすヤンマーの選手

続いて、第二試合はともに将来のJリーグ参入を目標に掲げるFC大阪とアルテリーヴォ和歌山の対戦。FC大阪には元徳島ヴォルティスのMF高橋健史とMF岡本竜之介、和歌山には元大塚FCのFW上赤坂佳孝が在籍しており、どちらもヴォルティスには縁のあるクラブだ。

FC大阪のMF高橋健 FC大阪のMF岡本

第一試合は両チームとも声出しサポーター不在だったが、和歌山は人数こそ少ないもののJリーグのような声出しサポーターがおり、チャントを歌って応援していた。一方、FC大阪も選手の知人や家族、クラブ関係者と思われる人たちが集まり、試合前に各選手のチャントを歌っていたが、試合中はあまり声を出しての応援はしていなかった。

和歌山のサポーター

FC大阪のスタメンは以下の通り。
GKは近藤。DFは右から下田、玉置蓮、山本悟、田中。MFは右から辻村、池松、岡本、高橋健。FWはトップ下に金東秀、ワントップに塚田。

FC大阪のスタメン

対する和歌山のスタメンは以下の通り。
GKは金丸。DFは右から阿部、角南、森、鈴木。MFは右から重松、泉川、田丸、西山。FWは船津と芝崎。

和歌山のスタメン

前半の立ち上がりはFC大阪が押し気味に試合を進め、6分にはMF岡本の右CKにファーサイドのFW塚田が頭で合わせたが、ポストの左へ外れた。13分にはFW金東秀の右クロスをニアポストのすぐそばでMF高橋健が受け、GKとの一対一からGKを背負ってシュートを打とうとしたが、GK金丸にゴールラインへ蹴り出された。

15分頃からは和歌山がペースをつかみ、セカンドボールを拾って激しく攻め立てる。15分には右サイドでパスを受けたMF重松が右からシュートを放ったが、GK近藤の正面へ。18分には左サイドで得たFKをDF鈴木がゴール前へ蹴り込み、ファーサイドでフリーの重松が頭で合わせたが、クロスバーを越えた。

19分には右クロスにファーサイドでMF西山が頭で合わせたが、ポストの左へ外れた。24分には重松が右寄りで相手の最終ラインからボールを奪い、GK近藤が前に出ているのを見逃さずにロングシュートを放ったが、GK近藤がよく戻って直接キャッチした。

26分にはFW芝崎が裏へ抜け出してGKと一対一になったが、フリーのシュートはGK近藤にセーブされた。防戦一方だったFC大阪も26分、MF辻村が右寄りからシュートを放ったが、GK金丸の正面を突いた。

そして34分、和歌山はペナルティエリアの左でFKを得ると、これを鈴木がゴール前へ蹴り込み、正面ややニアサイド寄りへ飛び込んだFW船津が頭で合わせて、ついに先制ゴールを決めた。

FW船津の先制ゴールのシーン

対するFC大阪は自陣の低い位置でボールを回して隙をうかがい、一気に前線へロングボールを放り込むが、なかなかチャンスは作れない。ロスタイム1分には金東秀の左CKからゴール正面でこぼれ球を拾ったDF山本悟がシュートを放ったが、GK金丸の正面を突いた。結局、1-0で前半終了。

後半は立ち上がりこそFC大阪が攻め立て、中盤でセカンドボールを拾っては波状攻撃を仕掛けたが、和歌山は8分、MF泉川が正面左寄りからループシュートを放つと、これがGK近藤の頭上を越えてクロスバーを叩いた。

これを境に流れは再び和歌山へ傾き、10分には右サイドの重松からパスを受けた西山が左寄りからシュートを放ったが、ポストの右へ外れた。その後も決定機こそ作れないものの、和歌山が敵陣でボールを保持して優位に試合を進める。

何とか流れを変えたいFC大阪だったが、26分にはDF下田がこの試合2枚目となる警告を受けて退場。1点のビハインドに加えて数的不利にまで立たされることになった。一人少なくても攻めるしかないFC大阪はDFラインが全体的に右へ寄ってスリーバックで守り、中盤から前の布陣は変えない。

和歌山は29分、右クロスを芝崎が正面で受けてトラップで右へ落とし、シュートを放ったが、わずかにポストの左へ外れた。32分にはDF阿部が右サイドから送ったスルーパスに船津が正面右寄りへ抜け出し、GKとの一対一からシュートを放ったが、クロスバーを越えた。

和歌山は34分、西山に代えて元大塚FCのベテランFW上赤坂佳を投入。上赤坂佳を前線に残して守備を固め、逃げ切り態勢を整える。しかしFC大阪は徐々に和歌山ゴールを脅かし始め、34分には正面右寄りでこぼれ球を拾った金東秀がシュートを放ったが、クロスバーを越えた。36分にはスルーパスに反応して正面右寄りへ抜け出したMF池松がGKと一対一になったが、シュートはGK金丸のファインセーブに阻まれた。

FC大阪は37分、池松に代わって元ガンバ大阪のFW森岡茂監督兼選手が自らピッチに入った。すると38分、ゴール正面で森岡にシュートチャンスが巡ってきたが、ここは相手DFにブロックされた。そして試合はとうとう4分間のロスタイムへ。このまま和歌山が逃げ切るかと思われたが、後半ロスタイム1分、FC大阪は森岡の右CKに正面でキャプテンの山本悟が頭で合わせ、ついに1-1の同点に追いついた。

FC大阪の森岡監督兼選手 同点ゴールに喜ぶFC大阪のDF山本悟

数的優位に立ちながらリードを守りきれなかった和歌山は、少ない残り時間で再び勝ち越すべく攻め込み、ロスタイム3分には正面でこぼれ球を拾った船津がシュートを放ったが、ポストの左へ外れた。結局、1-1の同点で80分間の戦いが終了し、勝負はPK合戦へともつれ込むことになった。

PK合戦は和歌山の先攻で始まったが、後攻のFC大阪は最初のキッカー、高橋健がいきなり左上へ外すと、2人目の國田もGK金丸にキックをセーブされた。対する和歌山は全員が決め、3人ずつが蹴り終えた段階でスコアは3-1。そして和歌山の4人目、上赤坂佳のキックがゴール右寄りへ決まった時点で勝負あり。和歌山が粘るFC大阪を振り切って決勝へコマを進めた。

PK成功で勝利を決めて喜ぶFW上赤坂佳 勝利を決めてベンチへ駆け寄る選手たち

和歌山は試合を優位に進めながら1点しか奪えなかったのが響いて、PK合戦まで引きずりこまれてしまったが、PK合戦を制して勝ち上がり、いよいよ目標の関西リーグ昇格へあと1勝と迫った。現在、関西2府4県のうち関西リーグのチームがないのは和歌山県だけなので、ぜひ昇格を果たしてほしいものだ。

スタンドのサポーターと喜びを分かち合う和歌山

対するFC大阪は、昨年に続いて今年もまた準決勝でPK負け。しかも敗れた相手は2年続けて和歌山県勢だった。元Jリーガーを含め、高い技術を持った選手を多数抱えながら、チームとしてそれを活かせない状態が昨年からずっと続いているのは残念というほかない。来シーズンこそは、この大会を勝ち抜けるチームを作り上げてほしい。

◎第45回関西府県サッカーリーグ決勝大会準決勝第1試合
 2010年12月23日11時45分キックオフ
 (神戸総合運動公園陸上競技場(ユニバー記念競技場))=40分ハーフ

ヤンマー尼崎   0(0−1)2  Osaka Korean Football Club
(兵庫県リーグ)  (0−1)   (大阪リーグ)

得点:O=梁泰雄(9分)、趙栄基(60分)
警告:尼=良川(33分)
   O=金政秀(55分)、和田(63分)、呉俊二(78分)

(ヤンマー尼崎)
GK 北迫1
DF 中井8
   井野24
   良川16
   藤原6
MF 岩間20
   小田7
   内野15
   青山10
FW 永川14
   田中18

(Osaka Korean Football Club)
GK 金大1
DF 金裕士5
   池端3
   金俊和4
   金政秀16
MF 井谷21(→HT、趙龍浩9)
   趙栄基8
   和田15
   梁泰雄14(→68分、呉俊二20)
FW 趙尚熙10
   中谷18(→HT、金元気7)

◎第45回関西府県サッカーリーグ決勝大会準決勝第2試合
 2010年12月23日14時キックオフ
 (神戸総合運動公園陸上競技場(ユニバー記念競技場))=40分ハーフ

FC大阪   1(0−1)1  アルテリーヴォ和歌山
(大阪リーグ) (1−0)   (和歌山県リーグ)
         PK戦
         1−4

得点:大=山本悟(80+1分)
   和=船津(34分)
警告:大=下田(33分、66分)
   和=西山(26分)、田丸(52分)、鈴木(62分)
退場:大=下田(66分=警告2枚)

(FC大阪)
GK 近藤1
DF 下田2
   玉置蓮19
   山本悟3
   田中28
MF 辻村18(→50分、國田20)
   池松24(→77分、森岡13)
   岡本14
   高橋健10
FW 金東秀15
   塚田22(→70分、栢木9)

(アルテリーヴォ和歌山)
GK 金丸21
DF 阿部19
   角南2
   森5
   鈴木16
MF 重松9(→57分、松下15)
   泉川13(→79分、田崎3)
   田丸6
   西山29(→74分、上赤坂佳11)
FW 船津18
   芝崎4

■PK合戦
先攻        後攻
和歌山       大阪
金丸  = GK = 近藤
船津  ○ 1 × 高橋健
田丸  ○ 2 × 國田
阿部  ○ 3 ○ 金東秀
上赤坂佳○ 4


posted by ナカヲ at 22:47| 徳島 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | Soccer 2010-2/2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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