2011年01月15日

NFC WCP NO@SEA

今年も米国プロアメリカンフットボール、NFL(ナショナルフットボールリーグ)のポストシーズンゲームが始まった。毎年恒例だが、今年もワイルドカードプレーオフからスーパーボウルまでの全11試合を追い掛けていこうと思う。このブログでは数少ないTV観戦によるレビューだ。

まずは現地時間の8日、シアトルのクエストフィールドで行われたNFCのシアトルシーホークス対ニューオーリンズ・セインツから。第4シードのシーホークスは西地区を制して3年ぶりにプレーオフ出場を決めたが、レギュラーシーズンの成績は何と7勝9敗。NFL史上初めて、負け越しでプレーオフへ進出してきた。しかも9敗のほとんどは大差での負け、そして最近10試合を見ても3勝7敗と大きく負け越しており、トータルヤードも攻撃がリーグ28位、守備がリーグ27位という惨状だ。

そんなシーホークスが挑むのは昨シーズンのスーパーボウルチャンピオンであるセインツ。南地区で11勝5敗の2位となり、第5シードでのプレーオフ出場だ。両者はレギュラーシーズンでも一度対戦しており、その時はセインツが34-19の大差で勝った。シード順で言えば第4シードのシーホークスの方が上だが、構図としては今シーズンも11勝を挙げているディフェンディングチャンピオンのセインツに、負け越しチームのシーホークスが挑むと言ったほうが伝わりやすい。

シーホークスにとっての好材料は、シード順の関係でホームで戦えること。シーホークスのホーム、クエストフィールドはNFL屈指のクラウドノイズを誇るスタジアムであり、またセインツは球団史上一度もポストシーズンのロードゲーム(中立地で行われるスーパーボウルは除く)で勝ったことがない。

試合はシーホークスのキックオフで始まり、いきなりKマーレのキックオフがサイドラインを出て自陣40ヤードからの攻撃権を得たセインツは、QBブリーズからWRコルストンへの31ヤードパスなどで前進し、11分43秒、、Kハートリーの26ヤードFGで3点を先制した。

対するシーホークスもQBハッセルベックが短いパスを重ねて反撃を試みたが、一度も1stダウンを更新しないうちにパスインターセプトを食らってしまった。これで敵陣35ヤードから攻撃を開始したセインツは、RBジョーンズのランなどでこつこつと前進すると、最後は6分21秒、FBエバンスが1ヤードのTDレシーブを決めて7点を追加した。

しかしシーホークスも次の攻撃シリーズではRBリンチのラン、そして3人のWRへ投げ分けるハッセルベックのパスなどでテンポよく攻め込み、3分38秒、TEカールソンへの11ヤードTDパスが決まって3点差に詰め寄った。シーホークスはレギュラーシーズンではラン獲得ヤードがリーグで下から2番目の成績だったが、この試合はリンチのランがよく出ている。

セインツは次の攻撃シリーズでもパスとランを織り交ぜて前進し、第2Qの13分38秒にジョーンズの5ヤードTDランで17-7と突き放したが、シーホークスもTEモラーの39ヤードのパスレシーブなどで攻め込むと、11分0秒にカールソンが今日2本目となる7ヤードのTDパスレシーブを決めて食い下がる。

その後は、両チームがお互いに相手の攻撃をスリーアンドアウトに抑え、ようやく試合が落ち着いてきたかと思われたが、セインツは次の攻撃シリーズの最初のプレーで何とジョーンズがファンブルロストを犯してしまう。これで敵陣18ヤードという絶好の位置で攻撃権を得たシーホークスは、3回続けてリンチを走らせたものの、1stダウンを更新できず、結局、7分3秒にマーレが29ヤードのFGを決めて17-17の同点に追いつくにとどまった。

しかしジョーンズのファンブルを境に試合の流れはシーホークスへ傾いており、次のセインツの攻撃はDEブロックのQBサックもあってまたもスリーアンドアウトに終わる。逆にシーホークスは3rdダウンコンバージョンを粘り強く更新して敵陣へ侵入すると、1分15秒、WRストークリーが46ヤードのTDパスレシーブを決めてついに24-17と逆転した。

初めてリードを許したセインツは、WRヘンダーソンへの40ヤードのロングパスやWRムーアへのミドルレンジのパス、さらにはブリーズのスクランブルなどで敵陣4ヤードまで攻め込んだが、同点TDを決めるには時間が足りず、前半終了と同時にハートリーが22ヤードのFGを決めて3点を返すにとどまった。

結局、シーホークスが24-20とリードして前半終了。両チームが20点以上を挙げて前半を終えるのはプレーオフ史上2度目の珍事だったが、ハイスコアであることよりもむしろシーホークスがリードして前半を終えたことの方が衝撃だった。

第3Qに入り、シーホークスは最初の攻撃シリーズの11分48秒にハッセルベックがWRウィリアムスへ38ヤードのTDパスを通して31-20とさらにリードを広げた。セインツは今シーズン、レギュラーシーズン16試合でTDパスをわずか13本(リーグ最少)しか決められていなかったのに、今日はこれで早くも4本目。ハッセルベックにいいようにやられている。

勢いに乗るシーホークスは次のセインツの攻撃シリーズもブリッツを仕掛けるなどしてパントに追い込み、攻めてはリンチのランにハッセルベックの正確なパスを交えて攻め込むと、5分27秒にマーレが39ヤードのFGを決めて34-20とさらにリードを広げた。

苦しくなってきたセインツは次の攻撃シリーズを3回で止められると、4thダウンギャンブルを試みたが、ジョーンズが味方の足につまづくアクシデントでターンオーバー。それでもウィリアムスのパスドロップなどにも助けられてシーホークスをスリーアンドアウトに追い込むと、次の攻撃シリーズでは短いパスや相手の反則などで攻め込み、第4Qの13分11秒、ジョーンズが4ヤードのTDランを決めて7点差に迫った。

さらにセインツは次のシーホークスの攻撃シリーズも3連続パス失敗のスリーアンドアウトに抑え込み、自陣44ヤードという好位置から攻撃を開始すると、ジョーンズへの33ヤードのスクリーンパスなどで敵陣4ヤードまで攻め込んだ。流れからいってこのままセインツがTDを決めるかと思われたが、シーホークスもよく踏ん張り、結局、セインツは9分13秒にハートリーの21ヤードFGで3点を返すにとどまった。これでスコアは30-34。

何とかリードを保ったシーホークスは、次の攻撃シリーズで時間を使ってリードを広げたいところだったが、LBシャンリーのQBサックなどもあってパントに終わってしまう。しかしセインツを自陣6ヤードまで押し込めたのが功を奏し、次のセインツの攻撃をパントに追い込むと、再び巡ってきた攻撃シリーズでリンチがタックルをかいくぐって中央を強引に突破、何と68ヤードのTDランを決めた。リンチは昨年まで私が応援するバッファロー・ビルズでプレーしていた選手なのだが、どうしてこんないい選手を手放したのだろうか。

残り3分22秒で11点の差をつけられたセインツは、王者の誇りにかけて最後の反撃を試み、ブリーズがミドルレンジのパスを次々に決めて前進すると、ついに1分30秒、ヘンダーソンへの6ヤードTDパスを決めて、PATを前に36-41の5点差に迫った。キックで4点差にしても意味がないので、セインツは当然、2ポイントコンバージョンを選択。しかし中央を突いたRBウィンのランは止められ、さらに最後の望みをかけたオンサイドキックもシーホークスのカールソンにリカバーされて万事休す。

史上初めて負け越しでプレーオフへ出場したシーホークスが、昨年の覇者・セインツを破るという大番狂わせでディビジョナルプレーオフへ勝ち進んだ。ハッセルベックはこれでホーム開催のプレーオフは5連勝となり、逆にセインツはまたもロードでのプレーオフ初勝利を逃した。かなり大味で、決してレベルは高くなかったが、最後まで手に汗握る面白い試合だった。


posted by ナカヲ at 00:11| 徳島 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | American Football | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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