2011年02月15日

タイトルタウンにトロフィ帰還

現地時間の先週末6日、テキサス州アーリントンのカウボーイズスタジアムでNFLの年間王者を決める第45回スーパーボウルが行われ、NFCチャンピオンのグリーンベイ・パッカーズとAFCチャンピオンのピッツバーグ・スティーラーズが対戦した。

パッカーズは13年ぶり5度目のスーパーボウル出場で、4度目の優勝を目指す。かつてはリーグを代表する強豪として知られ、スーパーボウル開始以前を含めた通算のリーグ優勝回数は歴代最多の12回を誇る。

スーパーボウルではトロフィにその名を残す名HCロンバルディに率いられて第1回、第2回を連覇した後、長きにわたって低迷を続けたが、14年前の第31回で鉄人QBファーブを擁して3度目の優勝を飾った。その翌年もスーパーボウルに出場したが、デンバー・ブロンコスに敗れて2度目の連覇はならなかった。

今シーズンはレギュラーシーズンを10勝6敗の地区2位で終えたが、第6シードとして臨んだプレーオフでは第3シードのフィラデルフィア・イーグルス、第1シードのアトランタ・ファルコンズ、そして同地区のライバルである第2シードのシカゴ・ベアーズを連破してカンファレンスチャンピオンに輝いた。

第6シードからのスーパーボウル出場は、5年前のスティーラーズ以来史上2度目(NFCでは初めて)の快挙であり、スーパーボウルを制覇すれば同じく5年ぶり2度目の快挙となる。

対するスティーラーズは2年ぶり8度目のスーパーボウル出場で、7度目の優勝を目指す。8度の出場はダラス・カウボーイズと並んで史上最多タイ、そして過去6度の優勝は史上最多であり、まさにリーグを代表する強豪だ。

HCチャック・ノル、QBブラッドショーに率いられて1970年代に史上唯一となる2度の連覇を果たしたスティーラーズは、5年前に第6シードからの快進撃で5度目の頂点に立つと、2年前にも終了間際の逆転でアリゾナ・カーディナルズを下してスーパーボウルを制覇した。

今シーズンはレギュラーシーズンを12勝4敗で終えて第2シードを獲得すると、プレーオフでは同地区のライバル、第5シードのボルティモア・レイブンズに7-21から逆転勝ち、さらにチャンピオンシップでは第6シードのニューヨーク・ジェッツに後半に追い上げられながらも24-19で逃げ切った。

レギュラーシーズンの総失点数はスティーラーズがリーグ1位で、パッカーズが同2位。守備の喪失ヤードもスティーラーズが2位でパッカーズが5位と、互いに堅い守備を誇る。また、スティーラーズのQBロスリスバーガー、パッカーズのQBロジャースはともに安定感のあるリーグ屈指の名QBで、とくにロジャースはプレーオフに入ってからいっそう調子を上げている。

第1Q、まずスティーラーズはKRブラウンがエンドゾーンから36ヤードをリターンし、いい位置から攻撃を開始したものの、スリーアンドアウトに終わった。対するパッカーズはPカピノスのパントをPRウィリアムスがファンブルしたが、味方のリカバーに救われて事なきを得る。しかしこちらもロジャースがWRドライバーへ24ヤードのパスを通して一度1stダウンを更新しただけで、結局はパントに終わった。

スティーラーズは次の攻撃シリーズではRBメンデンホールにボールを持たせて前進したが、反則もあって一度1stダウンを更新しただけでまたしてもパントに追い込まれる。対するパッカーズは、WRネルソンやRBジャクソンへのパス、RBスタークスのランなどでテンポよく進み、3分44秒、ロジャースがネルソンへ29ヤードのTDパスを通して7点を先制した。

さらにパッカーズは、スティーラーズの次の攻撃シリーズの最初のプレーでDEグリーンがロスリスバーガーにプレッシャーをかけてパスミスを誘うと、これをFSコリンズがインターセプトしてそのままエンドゾーンまで走り込み、3分20秒、37ヤードのインターセプトリターンTDを決めた。わずか24秒間での連続TDだった。

あっという間に14点のビハインドを背負ったスティーラーズは次の攻撃シリーズでメンデンホールのランやロスリスバーガーのスクランブル、さらに第2Qに入ってWRサンダースへのパスなどで敵陣へ攻め込み、11分9秒、Kスイシャムが33ヤードのFGを決めてようやく3点を返した。

さらにスティーラーズは次のパッカーズの攻撃を初めてのスリーアンドアウトに抑えると、WRウォレスやWRランドルエルへのミドルレンジのパス、RBムーアのランなどで前進したが、敵陣へ入ってすぐにロスリスバーガーがCBブッシュにパスをインターセプトされてしまった。

パッカーズはこのチャンスにネルソンへのパスやスタークスのランで攻め込むと、2分24秒、ロジャースがWRジェニングスへ21ヤードのTDパスを通して21-3とリードを広げた。

しかしスティーラーズもランドルエルへの37ヤードのパスやWRウォードへのミドルレンジのパスなどで攻め込むと、残り39秒、ロスリスバーガーからウォードへの8ヤードのTDパスが決まって10-21と追い上げて前半を終えた。

前半の獲得ヤードはラン、パスともにスティーラーズが上回っており、攻撃時間もランを多用するスティーラーズが圧倒的に多いのだが、2つのパスインターセプトをいずれもTDに結びつけたパッカーズが11点をリードして折り返した。

ただ、パッカーズは攻守の精神的支柱となるベテラン、WRドライバーとCBウッドソンがいずれも前半途中で負傷して退いており、スティーラーズが後半の逆転を得意としていることも考え合わせると、まだまだパッカーズが一歩リードしたとまではいえない状況だ。

第3Qに入り、パッカーズはロジャースがWRジョーンズやネルソンへ10ヤードのパスを通したが、度重なる反則にジョーンズのパスドロップもあってスリーアンドアウトに終わる。対するスティーラーズは相手の反則にも助けられて50ヤードから攻撃を開始すると、メンデンホール、RBレッドマン、ロスリスバーガーが次々とランで前進し、最後は10分19秒、メンデンホールの8ヤードTDランで17-21と4点差に詰め寄った。

パッカーズは次の攻撃シリーズでも、ロジャースからのパスをネルソンがドロップしたり、ロジャースがLBハリソンにQBサックを食らうなどしてスリーアンドアウトに終わる。一気に逆転したいスティーラーズは自陣40ヤードから攻撃を開始すると、ウォレスやウォードへのパス、ムーアのランなどで敵陣へ攻め込んだが、パッカーズもLBゾンボがQBサックを決めるなどして踏ん張り、4分29秒、Kスイシャムの52ヤードFGがポストの左へ外れてスティーラーズは無得点に終わった。

流れを取り戻したいパッカーズだったが、自陣42ヤードから始まった次の攻撃シリーズでもネルソンへの18ヤードのパスで一度1stダウンを更新しただけで、すぐにパントに追い込まれる。さらに守備陣が踏ん張ってスティーラーズの次の攻撃をスリーアンドアウトに抑えたものの、その次の攻撃シリーズでもスリーアンドアウトに終わり、しかもパントの際に反則があってスティーラーズにいいフィールドポジションを与えてしまった。

ところが、第4Qに入って最初のプレーで、スティーラーズはランを試みたメンデンホールがLBマシューズとDEピケットに挟撃されてボールをファンブルし、これをパッカーズのLBビショップにリカバーされて痛恨のターンオーバーを犯してしまった。

このチャンスにパッカーズは自陣45ヤードから攻撃を開始すると、ロジャースがジョーンズへ12ヤードのパス、さらにはネルソンへ38ヤードのパスを通して一気に敵陣2ヤードまで攻め込み、いったんはQBサックを受けて後退したものの、11分57秒、ジェニングスへ8ヤードのTDパスを決めて28-17と突き放した。

しかしスティーラーズもロスリスバーガーがTEスペースやウォレス、ウォードへ次々とパスを通して攻め込み、最後は7分34秒、ウォレスへ25ヤードのTDパスを通して追いすがる。さらにスティーラーズはPATで2ポイントコンバージョンを試み、ロスリスバーガーからピッチを受けたランドルエルがエンドゾーンの左隅へ走り込んで25-28と3点差に詰め寄った。

逃げ切るためにも追加点がほしいパッカーズは、ロジャースがいきなりDEフッドにQBサックを食らったものの、ジェニングスへの31ヤードのパスやスタークスのラン、さらにはジョーンズへの21ヤードのパスなどで敵陣8ヤードまで攻め込んだ。このままパッカーズがTDを決めれば勝利は濃厚だったが、ここはスティーラーズもよく踏ん張り、パッカーズは2分7秒にKクロスビーの23ヤードFGで3点を追加するにとどまった。これでスコアは31-25。

約2分を残して6点差を追いかけるスティーラーズは、キックオフリターン中の反則で自陣13ヤードから攻撃を開始すると、TEミラーへのパスで1stダウンを更新したものの、その後はパッカーズのパスカバーの前に長いパスを通すことができず、残り49秒、4thダウンギャンブルのウォレスへのパスをCBウィリアムスにカットされて万事休す。

あとはパッカーズがニーダウンで時間を潰して31-25で逃げ切り、14年ぶり4度目のスーパーボウルチャンピオンに輝いた。史上最多のNFL優勝回数を誇る「タイトルタウン」グリーンベイに、14年ぶりにロンバルディ・トロフィが帰還することになったわけだ。

パッカーズのロジャースは、味方のレシーバー陣に何度もパスをドロップされながらも、TDパス3本、インターセプトなしという見事な活躍でMVPに選ばれた。前半途中でウッドソンもドライバーもピッチを去るという非常事態の中、パッカーズはロジャースを中心にチーム一丸となって素晴らしい戦いを見せてくれた。対するスティーラーズは、3つのターンオーバーをすべてTDに結びつけられ、勝てたはずの試合を落としてしまった。

大きなキャパシティを誇るスタジアムで開催されたこともあり、観客数はスーパーボウル史上2位の103,219人。そして名門同士の対決ということで、全米のテレビ視聴者数はなんと歴代最多の1億110万人を記録したが、それだけの注目を集めるにふさわしい、手に汗握る面白いゲームだった。

来シーズンこそは私のひいきチーム、バッファロー・ビルズをこの舞台で見たいものだ(と言い続けてもう10年以上が経つが、スーパーボウルどころかプレーオフにすら10年以上出られていない)。


posted by ナカヲ at 07:27| 徳島 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | American Football | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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