2007年12月23日

高知大、奇跡の決勝T進出

今日は大阪市鶴見緑地球技場へ全日本大学サッカー選手権大会を見に行った。
大学生のチームは、JFLや天皇杯、ヴォルティスの練習試合等で見ているが、
大学生同士の真剣勝負を見るのは今日が初めて。

鶴見緑地球技場には昨年、ラグビー観戦で行ったことがあるが、その時と同様、
今日も芝生がボロボロの状態だった。とても全国大会の会場とは思えない。

鶴見緑地球技場のピッチ

今日はグループリーグの最終日で、鶴見緑地ではグループFの2試合が行われた。
グループFは、最終日まで4チームすべてに決勝トーナメント進出の可能性が残る
混戦となり、勝ち点4の関西大と高知大を、勝ち点1の福岡大と中央大が追っている。

第一試合は高知大(四国1位)対中央大(関東6位)。
高知大は、毎年のように四国の代表としてこの大会に出場している常連校だが、
グループリーグ方式導入以降、一度も決勝トーナメントへ進出したことがない。
しかし今年は総理大臣杯ベスト4の福岡大に勝ち、昨年のこの大会ベスト4の
関西大に引き分け、この試合に勝てば決勝トーナメント進出の可能性が高まる。
一方の中央大も、他力本願とはいえ、4点差以上で勝てば可能性は残る。
もちろん誰もあきらめてはいないだろう。

試合開始前の整列時に両校の校歌が演奏された。学生の大会ならではだ。

高知大には徳島県出身者が何人か在籍しており、スタメンにFW小山(徳島商業高)、
控えにMF實藤(城南高)が入っていた。レギュラーGK松尾も阿波高出身だが、
今大会の初戦で負傷してベンチ入りから外れている。

徳島商出身の高知大FW小山

試合は立ち上がりから中央大のペースで進み、高知大は防戦一方。
5分、中央大はFW南木の左CKからDF比嘉が押し込んで先制すると、
9分にもFW大瀧から前線の比嘉へパスが通り、GKとの一対一を決めて2-0。

高知大はGK正岡のキックが非常に悪く、押し込まれたまま陣地を挽回できない。
やはり松尾の負傷が大きく響いている(代役の正岡はまだ1年生なのだ)。
あまりに苦しい展開に、前半半ば頃から部員たちが声出し応援を始めた。

中央大は25分にもゴール前にラストパスが通ったが、シュートはGK正面へ。
しかし30分、南木の左クロスに大瀧が合わせてとうとう3点目を奪った。
これで「4点差以上での勝利」という、決勝トーナメント進出へ望みをつなぐ
最低条件が見えてきた。非常に厳しい条件と思われたのだが、分からないものだ。

逆に高知大は勝てばグループリーグ突破濃厚だったのに、3点差をつけられて
引き分けすらも厳しい状況へ追い込まれてしまった。

33分にも高知大GK正岡のミスキックを中央大のFWが拾うシーンがあったが、
高知大のDF陣が何とかブロックして防ぎきった。

高知大は前半、攻撃をことごとく中央大の守備に跳ね返されていたが、
ロスタイム2分にゴール真正面のペナルティエリアぎりぎり外という
絶好の位置でFKをもらい、これをDF竹林が直接ゴール右上隅に決めた。
レフリーがゴールを確認できず、いったんノーゴールとしてプレーを流した後、
線審のアピールでゴールが認められるというお粗末な出来事もあったが、
高知大としてはこの時間帯に1点を返したことは実に大きかった。
3-1で前半終了。

高知大・竹林の鮮やかな直接FKゴール

後半は一転して高知大のペースに。やはり前半ラストの1点が流れを変えた。
高知大は5分、竹林がFKを相手ゴール前へ放り込んだが、
シュートは中央大GK山本がかろうじて弾き出した。
16分には相手ゴール前やや右寄りでもらったFKを竹林が直接狙ったが、
わずかにクロスバーの上を越えていった。

高知大FW小山のポストプレー

何とか耐えていた中央大は、32分に途中出場のFW柴橋がドリブルで相手選手を
3人かわしてGK正岡と一対一になったが、シュートは正岡の正面へ。
35分にも左サイドで粘ってゴール前のFW辻尾につないだが、
無人のゴールへ蹴り込むだけだった辻尾のシュートはクロスバーを越えていった。

時間が経過して徐々に焦りが見え始めていた高知大は37分、MF米田の右CKから
DF坂口がゴールの右端へヘディングシュートを決めてついに1点差に迫った。

中央大は42分、また柴橋がいい突破を見せて逆サイドへボールを送ったが、
このシュートもクロスバーを越えてしまった。

ここまで来たら何とか追い付きたい高知大は43分、右クロスの折り返しを
オーバーヘッドでシュートしたが、わずかにクロスバーの上へ。
しかし44分、ロスタイムまであと何秒という時間帯に、ゴール前の混戦から
途中出場のMF香川がつなぎ、途中出場のFW石川が同点シュートを突き刺した。
とうとう3点のビハインドを追い付いたのだ!

グループリーグ突破の可能性を高めるためにはできれば勝っておきたい高知大は
追いついた後もさらに攻め続けたが、試合は3-3のままタイムアップ。

試合終了時のスコアボード

この結果、中央大と福岡大の決勝トーナメント進出の可能性が消えて、
第二試合で関西大が勝つか引き分けなら関西大、関西大が敗れれば高知大が
決勝トーナメントへ進めることになった。

第二試合は福岡大対関西大。モチベーションを考えれば関西大が有利だが、
福岡大もこれが今シーズン最後の試合となるため、全力で勝ちに来るはず。
プレッシャーがないという意味では福岡大のほうが戦いやすいかもしれない。

福岡大と関西大、スクールカラーは同じ

前半は、福岡大がよく走って積極的にプレスをかけ、攻撃の連動もいい。
一方、関西大は不注意なプレーが多く、チーム内の連動があまり感じられない。

関西大は18分、FW佐藤悠からMF大屋へのパスが通ったが、シュートは
福岡大GK西田信に弾き出された。逆に福岡大は25分、FW角からのスルーパスに
FW伊古田が抜け出して先制ゴールを決めた。福岡大の部員はもちろんだが、
このままなら高知大が勝ち抜けということでスタンドの高知大部員も大喜び。

さらに30分、関西大はMF宇佐美がこの試合2枚目の警告を受けて退場に。
関西大はロスタイム0分に相手のクリアミスからチャンスをつかみ、
大屋が相手ゴール前でGK西田信と一対一になるが、シュートを打てず。
そのまま前半終了。

福岡大の攻撃を必死でしのぐ関西大GK児玉

後半はまず福岡大が4分に、DF藤田が左からマイナスのクロスを入れたが、
ゴール前でフリーでボールを受けたMF片原はシュートをふかしてしまった。
すると6分、関西大はMF藤澤の左クロスからニアサイドのFW佐藤悠が
ボレーシュートを決め、同点に追い付いた。地元・関西大の関係者は大喜び。

得点した時間帯は関西大が左サイドから攻めこむシーンが目立ったが、
その後は人数で上回る福岡大が攻め、関西大はカウンター狙いに。
福岡大はサイドチェンジで数的優位を作ろうという意図が見える。

クリアする福岡大DF山口

31分、福岡大は3つ連続の右CKからヘディングシュートを放ったが、
クロスバーを叩いて枠の外へ。40分の右クロスからのヘディングシュートも
関西大GK児玉の正面へ。

しかし43分、福岡大は藤田のロングフィードからFW森山が抜け出し、右からゴール!
ベンチ入りの控え選手がグラウンドへ飛び出していったのはよくないが、
そのくらい喜びを爆発させていた。もちろんスタンドで待つ高知大も大喜び。

負ければその瞬間に今シーズンが終わる関西大も最後の攻勢をかけるが、
逆にロスタイムに大屋が2枚目の警告を受けて2人目の退場者を出してしまう。

そして試合終了。福岡大が2-1で関西大を破り、高知大の勝ち抜けが決まった。
関西大の選手はグラウンドへ突っ伏し、福岡大もこれでシーズン終了なので
派手に喜ぶことはない。試合終了の瞬間に一番盛り上がっていたのは
スタンドで見ていた高知大の部員たちだった。

試合終了時のスコアボード

0-3から後半44分に追い付き、そしてライバルが後半43分に決勝点を許す。
信じられないほどドラマチックな展開で高知大が初の決勝トーナメント進出を果たした。
劇的な試合を見せてくれた4校の選手たち、感動をありがとう!

なお、決勝トーナメント初戦は1月7日に行われ、高知大は江戸川区陸上競技場で
早稲田大(関東2位)と対戦する。初のベスト4入りを目指して頑張ってほしい。

◎全日本大学サッカー選手権大会グループリーグFブロック第3戦
 (大阪市鶴見緑地球技場)観衆300人

中央大  3(3−1)3  高知大
      (0−2)

得点:中=比嘉(5分、9分)、大瀧(30分)
   高=竹林(44分)、坂口(82分)、石川(89分)
警告:中=宮崎(26分)、益永(44分)、大瀧(55分)、柴橋(60分)
   高=小山(9分)

(中央大)
GK 山本
DF 宮崎
   比嘉
   益永
   斎藤
MF 前田
   柴田
   大瀧
FW 辻尾
   南木(→71分、村田)
   石川(→55分、柴橋)

(高知大)
GK 正岡
DF 柏木
   坂口
   竹林
   中野
MF 酒井(→71分、香川)
   菅
   西森
   三浦(→61分、米田)
FW 出井
   小山(→61分、石川)

◎全日本大学サッカー選手権大会グループリーグFブロック第3戦
 (大阪市鶴見緑地球技場)観衆300人

福岡大  2(1−0)1  関西大
      (1−1)

得点:福=伊古田(26分)、森山(88分)
   関=佐藤悠(51分)
警告:福=角(71分)
   関=宇佐美(27分、30分)、大屋(54分、89分)
退場:関=宇佐美(30分=警告2枚)、大屋(89分=警告2枚)

(福岡大)
GK 西田信(→70分、田中駿)
DF 丸山
   山口
   宮路
   横山
   藤田
MF 片原
   富成
   伊古田(→80分、森山)
FW 高橋
   永井(→14分、角 →72分、西田峻)

(関西大)
GK 児玉
DF 田中
   野村
   長島
   佐藤祐
MF 藤澤
   大屋
   西岡
   宇佐美
FW 佐藤悠(→79分、清水)
   金園(→45分、森)


posted by ナカヲ at 23:45| ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | Soccer 2007-2/2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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